「オカエリナサイ」の元ネタかもと思ったSF小説
1970年代だと思うのだけど、学研の科学だったか、それとも中学に入って読んだ中1コースとか中1時代みたいな中学生向け雑誌だったかに、あるとき短編の読み切りSFが載っていた。なにしろ昔の記憶なのでぼんやりしているし、間違った記憶になっちゃってるかもしれないのだけど、概ね以下の様な話。
ある宇宙船の乗組員たちが、異星人の探査機を発見する。その探査機には謎の金属板が設置されていた。金属板には探査機自体の絵、それを送り出したと思しき生物の絵、星系の何番目の惑星から来たかを表す図などが描かれていたが、大きく描かれた放射状の線の意味がわからない。乗組員のうち疑り深い一人は「これは爆発を表してるんだ、近づいたら攻撃するという警告だ」と意見を述べる。皆で意見を出し合ううち、どうやらこれを送り出した異星人の恒星系から、パルサーへの相対距離を表しており、これらのパルサーのうちいくつかがわかれば三角測量で星系を特定できるとわかる。
異星人の星の位置を特定し、行ってみる宇宙船だが、探査機を送り出したはずの第三惑星の傍まで行くと、惑星に全く明かりがなく、文明があるようには見えない。あの探査機を送り出してからおそらく何千年も何万年も過ぎている。きっと滅んでしまったのだろうと思った時、惑星に明かりが灯り、大きく歓迎の文字が浮かび上がる。
この話、実は主人公たちが拾った探査機はNASAが1972年に打ち上げたパイオニア10号であり、主人公たちのほうが地球人ではなく異星人だったということが、読んでいくうちにわかるという、ちょっとひねった話になっていた。
どの雑誌に載ってたのかすらよく覚えていないくらいなので、もちろん作者名や作品タイトルも思い出せないのだが、これ、「トップをねらえ!」のラストシーン見た時に「あれのパロディかな?」と思ったのだけど、そういう話を聞いたことがないので、偶然なのだろうか。