旧ソ連の宇宙技術すごい&戦時中の東芝やばい

最近「小説家になろう」に投稿されたエッセイが非常に面白かった。
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NASAの宇宙飛行士、ジム・ラヴェルがもう宇宙いくたびトラブルでうんこやゲロにまみれてなんとかしろといい続けてたとき、ソ連は座席に真空吸引トイレを備え、水分のリサイクルシステムも構築していたという爆笑ものの話から、SDI計画に対抗したソ連がエネルギアロケットで打ち上げた馬鹿でかいレーザー衛星が、実は歴史上最強の100メガトン水爆「ツァーリボンバ」を搭載してどこにでも投下できるシステムを作っていたとか、西側で常識とされた大気圏再突入の困難をぴょんぴょんジャンプで解決してたとか、実質現在アメリカのロケットエンジン旧ソ連開発のものしか使えてないとか、NASA史観で育った僕らには非常に面白い話だらけ。

この人がもう一つあげてるエッセイが
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戦前米GEが出資した東芝が、戦争中もずっとGEの先端技術を輸入し、帝国の特許出願しまくっていた話。日米開戦後、1944年までどうやって連絡取ってたのかはいまだに謎という。東芝東芝で、律儀にGEにライセンス料を振り込み続けていた。さすがにそのお金は国内で止められていたが。銀行にプールされていて、戦後回収できたとか。戦後軍事と工業を解体して日本を農業国にしようとしたGHQに、GEが「投資が無駄になる」と大反対。あの手この手で東芝の解体を阻止し、戦後日本の基礎を作ったという。これも非常に面白い。

小説家になろうって、異世界転移チートでハーレムとか、悪役令嬢大逆転だけじゃないんだなあと思わせてくれる作品だ。おすすめ。