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Macのモニタが72dpi固定だった理由

パソコンの解像度がインフレ起こして、マルチスキャンモニタが流行し始めた頃、Macintoshの世界では当初固定解像度のモニタに執着していた。なぜか。

初代Macintoshは、画面解像度が72dpiだった。つまり1インチの間に72個のドットが表示される。この数字は、欧文印刷における文字サイズの単位「ポイント」と同一だった。文字サイズの1ポイントは1/72インチだったのである。なのでMacでは12ポイントの文字は12ドットという、極めてシンプルな換算が成り立ち、文字表示系ソフトウェアの制作が極めて簡単になるのだ。画面上で見られるものがそのまま印刷できるというWYSIWYGの思想にもあっていた。そこから、「Macのモニタは72dpi固定」というドグマが生まれた。

しかし、9インチ、512×384ドットの画面はいかにも狭い。もっと多くの情報を表示したいという欲求は当然ある。Mac IIになって、モニターは外付けになり、13インチで640×480ドット表示可能になる。ちなみに純正モニターは22万円くらいした。

サードパーティからもっと大きなモニターも出た、16インチや19インチ、それ以上のもの。でもピクセル密度をできるだけ変えないように設計されていた。つまり、「ドット数が増えればその分モニタが大きくなる」という方法である。「1ポイント=1ドット」「画面に実寸で表示される」という原則を崩したくなかったのである。

当時のMacユーザーはこれを当然のこととして受け入れ、Macの優位と考えていた。マルチスキャンで密度を切り替えたら実寸表示できなくなるじゃん。PCのやつらはわかってねえなって感じである。

 

ちなみに、この当時のMac用純正モニターも、別に72dpiを遵守してたわけではなかったりする。実際は75dpiとかの微妙にずれた解像度だった。純粋に72dpiを守ってたのは128k~Plus、あとClassicシリーズ(つまり初代以来の9インチモニターだけ)だったのではないかと思う。