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戦国時代逆行転生転移小説

最近のWeb小説で、中世ヨーロッパ風の剣と魔法の異世界に転移するのと同じくらい人気のジャンルが、過去の世界。戦国時代や第二次世界大戦の時代に転移するものだ。今回は戦国時代転移転生物の話をしたい。

 

現代人が死ぬかなにかして、戦国時代の有名武将や、その身近な人物に転生するというパターンは多い。王道は織田信長豊臣秀吉周辺だろう。大きい枠で言うなら歴史改変物になる。僕は歴史改変は大好きだ。逆に改変できないストーリーは嫌いだ。NHK大河ドラマの「真田丸」が人気だが、あれはどうやっても最終的に徳川が勝って真田信繁は死ぬことがわかってるので、見ててつらい。かつて家康の首を50m飛ばしたあげく、実は猿飛佐助が宇宙人だったという「真田幸村の謀略」という映画ですら、ラストで「家康の死は隠された」とか言って終わるわけで、歴史改変は「普通のお話なら」タブーなのだ。しかしWeb小説ならいくらでも歴史を平気で改変できるのである。

 

織田、豊臣系

みんなが見たい歴史改変戦国物といったら、織田信長が本能寺で死ななかったらどうなったかという話だろう。これを描いている作品がある。

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織田信長天皇の上にたつ神皇帝という地位についちゃう。そんで中国大陸に侵攻しちゃう

 

信長が本能寺で死なずに大陸進出する話って、本宮ひろ志のマンガ「夢幻の如く」があったよなあ。

 

信長ではなく、豊臣秀頼が大陸進出する作品もある。こちらも日本の天皇と並立して海外も含む支配者として秀頼が「皇帝」を名乗るという展開になる。なんか微妙に似てる。

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公家戦国系

さて、織田や豊臣と言ったスター級の戦国大名ではなく、戦国時代の時代劇での暗黙の武家支配を揺るがす作品もある。律令制に基づく公家の支配を使用した転移ものとして、以下の2つがある。

 

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両方共現代人が戦国時代に転移して、公家の庇護を得、飛騨の国司になってそこから戦国日本に勢力を増していく話だ。飛騨は山間地で普通に言って米作の点では貧しい小国で、そこから勢力を増していくのが痛快な展開になっている。この二作品が両方「飛騨国」を「戦国大名ではなく公家の立場で」開拓するという偶然の一致が興味深い。なお、現在「よくわかる新?戦国日本史」の方は作者体調不良で更新停止している。

 

戦国時代にはすでに形骸化していたが、まだそれなりに権威があった「国司」という地位で活躍するにあたり、これらの作品は、主人公が現代人であることから知識チートを使用して実効支配を強めていくわけだけど、知識チートだけなら戦国武将転生でも同じことなのだ。なにが違うかというと、朝廷からの国司の地位は、足利将軍家の守護などとは独立していて、実力さえあれば将軍を頂点とした武家ヒエラルキーをまるっと無視できてしまうことが面白いのだ。

 

戦国畿内

戦国時代の畿内が舞台になる作品。戦国時代というと織田信長から豊臣秀吉徳川家康と、東海、関東のイメージが強いが、畿内には足利将軍や六角、三好といった、当時実際政府と言えるものを持ってた連中がいたわけで、そこにはいろいろ美味しいネタが有る。

 

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史実にはない六角家の末子が活躍する。転生転移物ではなくて、あくまで六角氏に架空の男子を挿入して歴史を改変している話。結構おもしろい。

 

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足利将軍が逃げ込む先だった近江の朽木家の朽木元綱がモデルな、朽木基綱が主人公。現代人の転生っぽい。結構緻密に話を書き込んでて楽しい。朽木なんて、マイナーな国人領主が史実の信長以上の立場になっていくのがいい。