衆議院選挙神奈川14区の大雑把なこれまで

 まもなく選挙だが、僕の住んでる神奈川14区はどういうところか。

 もともとは藤井裕久の地盤だった。藤井は大蔵官僚出身で、自民党から参議院議員になり、その後衆議院に転じる。自民党新生党新進党自由党民主党という、まあ小沢一郎の盟友だったどちらかというと保守派の人。この人が引退する時、自分の秘書だった本村賢太郎に地盤を引き継ぐ。本村も初当選時は自由党であり、その後民主党民進党所属である。

 この藤井裕久に対する対抗馬として自民党から立候補したのが赤間二郎赤間と本村がデッドヒートを繰り広げている。最近二回の選挙では公明党の支持を得た赤間がぶっちぎりで、本村は一度は完全に落選、一度は比例復活で議員になっているという状態。


 さて、今回の選挙に際して、民進党は事実上分裂して主流は小池百合子希望の党の公認を受けることになった。本村賢太郎はその出自からわかるように旧自由党系の保守派グループに属しているため、当然のように希望の党の公認を受けることになった。まあ、保守系でも小池百合子のイメージ戦略上、もし民主党政権時代などに顔が売れる党の重役的なポジションにいたら公認されなかった可能性が高いので、この人が全国的には無名のどうでもいい議員であったことが本村には幸いしたと言えよう。
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 幸いしたと書いたが、実際に幸いなのかどうかは蓋を開けてみなければわからない。小池百合子のあの言を左右にして自分の意見を隠しながら周囲を巻き込んで突き進む雰囲気が、徐々に嫌気されはじめている状況。一種のカリスマなのに本人は出馬しないことで選挙の神輿が徹底的に不足している状況から、思ったほど勝てない可能性はあると思う。そして、前回名簿順に救われた本村賢太郎が、後から参加した希望の党で有利な順番で比例名簿に載せてもらえるだろうかということを考えると、結構本村には厳しいのではないか?

 だからといって小沢自由党に近かった本村が、枝野幸男立憲民主党に参加するという選択肢は取れなかっただろうし、党勢を考えると「落ち目のリベラルよりイケイケの保守」に乗っかったほうが票が取れるというのは間違ってはいないだろう。

 本村賢太郎としては、森友や加計問題で自民党の支持がおもったより落ちて、赤間二郎に流れていた保守票が、民主党民進党に染み付いたリベラルイメージを払拭し、保守政党であることを明確にした希望の党の公認を受けた自分に来てくれることをみこんでいるのだと思う。政策的には同じようなものだから、むしろ選挙区で赤間に勝利できると思っているかもしれない。

 実際どうなるのか、結構ワクワクもので見守りたいのだが、僕自身の投票については非常に悩ましい。僕はいつも言ってるようにどっちかというとリベラルなのだ。なので一応リベラルとみなされていた民主党には毎回ではないが、それなりに投票していた。しかし今回希望の党に擦り寄った本村には投票する気がしない。では立憲民主党かという話になるのだが、立憲民主党は人数勢力的に全国に候補を立てるのは難しい。現在のところおそらく神奈川14区には候補を立てず。野党協力の共産党社民党の候補が出ることになるのではないかと思われる。なので立憲民主党を支持する有権者としては、これらの候補が立った場合、この野党共闘に協力するために、共産、社民候補に投票するのがベターということになる。しかし僕は共産党はなんというか、その、嫌いなのだ。もう前衛政党規定も削除されてるらしいのだが、やはりあの党は信頼できないという気がする。せめて党名を変えて、民主集中制の破棄くらいはしてもらわないと。

 というわけで、もし神奈川14区で共産党候補が立った場合とても困る。どうしようかなあ。