iPhone6+格安SIMには欠点もあるよ

Appleの通販でiPhone6を買って、格安SIM(IIJmioの音声付きSIM「みおふぉん」)にしてみて気になったことなど、

 

安さ

格安SIMの宣伝を見ると月々1000円未満の料金が並ぶ。キャリアの通常の料金プランだとまあだいたい5000円~6000円以上である。これを比較すればそりゃあすごく安いのだけど、キャリアと同じ使い勝手を目指せばそこまで安いSIMは買えない。1000円未満のデータ専用SIMじゃ電話できない。SMSも使えない。それぞれIP電話アプリ、インターネットメールという代替手段はあるのだけど、IP電話は110や119番にかけられないので、いざというときに怖い。そうすると、例えばIIJmioの音声通話付きSIMの一番安いプラン(データ2GB)で1600円かかる。

また、キャリアの料金には端末代の割賦と相殺する月々割などの特典があるので、iPhone6を実質0円で買えるのに対し、格安SIMを使う場合は当然そんなのないので、新規端末を買うならその分足して考える必要がある。iPhone6の16GBモデルを24回払いで購入した場合、月々の端末代は3000円程度かかることになる。これを合計すると、月々4600円ほどになる。安いには安いが、それほどではない事がわかる。なお、最近のスマ放題などのプランでは、音声通話も定額で組み込まれているのに対し、格安SIMでは音声は使った分請求されるので、頻繁に通話をする人はキャリアのプランより高くなる可能性がある。

二年経過後を考えるなら、月々割の相殺がなくなったあとも同じ額が料金として取られるキャリアに対し、あきらかに負担が少なくなる格安SIMの方が得だが、携帯って二年ごとに買い換える人が多いからそこらへんも微妙なところである。

キャリアメールが使えない

softbankdocomoauのメールアドレスがもらえないので、それに変わるメールアドレスを調達しないといけない。まあiPhoneの場合ならiCloud.comのメールアドレスを無料でもらえるのでそれを使うのが手っ取り早い。プッシュ通知にも対応してるので、標準のメールアプリで問題なく読み書きできるし。

ただし、キャリアメールがないと、MMSが使えないので、iPhoneのメッセージアプリで他社製携帯使ってる人あてに写真添付メールなどを送れなくなるっぽい。まあメールアプリで送ればいいんだけど。

LINEで年齢認証できない

LINEの年齢認証というのは、携帯キャリアの認証画面に飛ばすものなので、docomoの回線を使ってるみおふぉんの場合、docomo IDを入力する画面に飛ばされるが、そんなID持ってないので年齢認証できない。まあいまんとこLINEでやりとりするような友だちいないからいいけど。

音声付きだとすぐに解約できない、契約が面倒

格安SIMの利点として、「二年縛りのようなものがなく、いつでも金銭負担なく解約して他に移れる」というようなことが謳われるが、これはあくまで「データ専用SIM」の場合である。音声通話付きだと12ヶ月以内の解約は(12-使った月数)×1000円の解約調定金がかかる(みおふぉんの場合)。これはキャリア間のMNPを繰り返してキャッシュバックをもらいまくるようなのが横行したこともあるのだろうと思うが、ちょっとめんどくさい。また、データ専用SIMでは不要だが、音声通話付きSIMの契約には、かなりきっちり本人確認書類が必要など、携帯電話が犯罪に使われるからという理由で導入された「買いにくさ」がそのまま適用されている。ただ、IIJmioの本人確認書類は、ソフトバンクでは使えない「写真付き住基カード」でもOKで、カードを写真に撮ってアップロードするだけでいいので、それなりに契約しやすくはなっている。

MNPした場合、数日間電話が使えない

みおふぉんは基本オンラインでの契約だが、MNP予約番号を送信したあと、IIJの方で登録作業をし、回線を切り替える。そしてSIMを宅配便で送ってくるので、IIJでの切り替えタイミングで前の回線が使えなくなり、SIMが届くまでのあいだ、端末が使えなくなる。ただし、IIJのSIMを販売しているBICカメラのBIC SIMカウンターで契約した場合、即日交付されるようなので、電話が使えなくなるのが困る場合はこちらを利用するといい。ただ、今のところBIC SIMカウンターがある店舗が少ない。

今後もちゃんと使えるのか

みおふぉんを選ぶ前、もう一つ候補に上がっていたのがauの回線を使うmineoである。

しかしこれ、実際iPhone6が出て、iOS8になったら、全く使えないことが判明した。


格安SIM「mineo」、iOS 8で利用できないことが確定 「Appleに対応を要望する」 - ITmedia ニュース

 

iOS7で使えていた機種でもダメらしい。IIJmioはいまのところそういうことにはなっていないが、OSのアップデートでSIMが使えなくなるとしたら結構怖い話だ。こういうのは大手キャリアの方が安心である。SoftbankaudocomoのSIMが使えないとしたらAppleとの間で大問題になるだろうし。

それでもみおふぉんにした理由

今まで僕はSoftbankのiPhone4を使っていた。とっくに端末代の割賦期間は終わっているが、ホライトプラン+パケット定額で毎月5900円位払っていた。iPhone4はiOS6あたりからさすがに重くて使いにくくなっていたので、いいかげん新しいiPhoneに変えたかったのだが、ホワイトプランのまま機種変更するとしても、パケット定額が3GからLTEになって1000円以上高くなってしまう。スマ放題に切り替えてもまあ似たようなものだろう。するとたとえ端末代0円で機種変できても、月々の負担が高くなってしまうので今まで踏み切れなかったのだ。そのため、端末代自己負担してもトータルでいくらか安くなるであろうAppleからの端末購入+みおふぉんという選択が魅力的だったわけである。