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マストドンにおける自由はオタクのワガママで済ませるべきなのか

ここの所急速に普及しつつあるマストドン。これについていわゆるまとめサイトの「オレ的ゲーム速報@JIN」が「【悲報】Pixivが建てたマストドンサーバー『Pawoo』、日本のキモオタの悪行のせいで海外から速攻断絶される! ガチでシャレになってないんだが・・・」というタイトルでまとめている。この場でリンクすることは避けるが、要するにpixivが建てたマストドンインスタンス、Pawooに集まるユーザーが、pixivレベルのエロ、ロリイラストを投稿しまくった結果、海外インスタンスから接続拒否された。これはいかんという主張だ。記事の最後にはおなじみ、やる夫とやらない夫のAAで、

確かにこれはオタの方が悪いわ
「俺らが好き勝手やれる遊び場を海外で見つけたぞ!うーれしー!」
ってお前らだけは楽しくても、間違って踏んだ海外の人が大量に逮捕されたり
管理人が逮捕されたりサービス潰れたら、どう責任取るんだよ・・・
少しは真面目にTPOを考えるなり海外事情に注意しようよ
やる夫 PC 悲しみ 哀




インターネットがアングラだった時代は何十年も前に終わってて
今や全世界の一般人が行き交う日常のいち部分になってるのに
アホなオタクは、未だに「ネット=俺らがやりたい放題できる隠れ場所」と思い込んでるフシがあるからね
「リアルではドン引かれる事でも、ネットなら許されるでしょ」みたいなノリは
国内でも海外でも既に通用しないっすよ・・・
やらない夫 腕組み 汗

とまとめている。しかし、この問題は、ただ単に日本からのロリエロ絵がけしからんから遮断したという話ではない。日本のオタクは自粛しなければいけないという話にはなっていないのだ。マストドンの開発者たちの間での議論は、「我が国でこのコンテンツをキャッシュし、公開していたら違法になるのではないか、どうしたらいいのか、不適切タグの付いた画像をキャッシュせず元サイトへのリンクにすればいいのでは」「LGBTの内容にロシアから苦情が来たらどうする、ロリ絵だけの問題じゃない」と、表現の自由をどうバランスすべきかという議論に発展しているのだ。

 

さらに、マストドンの元になったGNU socialを運営している一部のインスタンスからは、マストドンのいくつかのインスタンスが日本のロリ絵を遮断した事自体を非難する声明を出すところまで現れた。

https://gs.smuglo.li/doc-src/axisjp.pdf

 

そもそも、マストドンGNU socialは、Twitterのような一企業によって検閲されない自由なマイクロブログネットワークを目指して作られている。なのでこういう表現に関わる問題は、今の世間の当たり前となっている基準、「これやったらちょっとまずいかも」という忖度レベルよりも高い自由度を最初から目指しているのだ。

 

つまり、マストドンの欧米インスタンスがPawooを遮断したのは、日本のオタクけしからんではなく、ロリエロ絵の自由は尊重するが、実際逮捕される危険を避けるにはという、理念よりも現実を意識した措置で、その回避策が検討されている。また、その現実的な対処ですら言論の自由の侵害として非難する勢力も存在するということだ。@JINがまとめたように、日本のオタクが自重しなければならないという、自己検閲的な問題ではないのである。