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オスプレイ事故に寄せて。基地のある自治体に住むということ。

 僕が現在住んでるのは神奈川県相模原市の相模大野だ。相模原は戦前から戦中にかけて「軍都」として開発された地域であり、戦後それらはほとんど米軍に接収されて利用されてきた。相模大野には米軍医療センターが広大な敷地を占拠していたが、返還されて伊勢丹や公園やロビーファイブなどの住居、公共、商業施設になっている。相模大野に引っ越してきた当時住んでいたマンションは、いまもそのまま残る米軍住宅のすぐそばで、マンションのすぐ横に金網で米軍施設が区切られており、ぎちぎちに詰まった現代の日本住宅街から金網を覗くと、広々とした芝生と平屋の住宅が並び、広大な庭には子供が遊ぶ遊具や三輪車が置いてある。いやあアメリカの軍人さんだか軍属さんだか、この広大な敷地でのびのび子育てできるのだなあと羨ましく思ったものである。

 いや実際これかなり羨ましいんだぜ。首都圏の過密地域の一角に広大なアメリカがある。周辺の道路もなにかと渋滞するのだけど、このだだっ広い米軍住宅を突っ切れたらさぞかし楽だろうなあってくらい広いのだw。

 

 ここからすこしいくと座間キャンプもあり、とくに引っ越してきた1995年から2000年くらいまでは日中戦闘機が往来する爆音が凄まじく。TVやラジオの音が聞こえなくなるので、ちょっとありえないくらいTVの音量を上げたりしたものである。

 

 その後子供が大きくなって部屋数少ない賃貸マンションでは厳しくなったので貸家に引っ越したあと、なんか基地周辺の家は工事費100%国負担で防音工事が行われることになり。窓を閉めっぱなしにするからエアコン2台までも無料でつけてくれることになり、ありがたく工事してもらったのだけど。そのころにはあまり戦闘機の日中飛行もなくなったので、実は必要なかったかもと思ったり。

 

 ああ、違う、うちの事情を話そうと思ったんじゃないんだ。神奈川の米軍関連施設も、あまり問題にはならないものの不公平感と公害をもたらす存在である。もちろん日米同盟をふまえての必要性はわかるのだけど、いざ米軍のそばに住むとイライラするのは事実なのだ。誤解してもらっては困るのだか、個々の米軍関係者とまちなかで出会うことは嫌な経験ではない。コンビニや公園やその他で出会う外国人には興味こそ抱けど、嫌悪感は感じない。人の関係と、スペースの関係は独立した問題なのだ。

 

 沖縄は、その歴史的経緯から米軍基地の占める割合が大きい。大きすぎる。神奈川で座間や相模大野の住民が思うレベルとは違うのだろう。沖縄で反基地運動してる人たちがみんな反日左翼みたいな見方をする人もいるような気がするが、実際そんなことはないのだと思う。あれは基地が実際多くて、嫌なんだと思うよ。そんな場所にある米軍基地だから、米軍も気を使ってるし、空中給油に失敗してプロペラを損傷したオスプレイパイロットが住宅地を避けて海に不時着したことを基地の偉いさんが誇りに思い、抗議にカチンと来るのもわかるのだ。ただ、副知事がオスプレイ事故そのものをあってはいけないことと考え抗議し、対応に不満を漏らすのもわかる、そもそもこれは抗議する側、される側の認識が擦り合わされていないのだ。人口過密の住宅地のすぐそばに基地があり、いつ事故が起こるかわからない。絶対事故は起こしてほしくないという側は、事故が起きたらそれ自体を糾弾せずにはいられない。一方事故を起こした米軍も被害を出さないよう本気で頑張ったのだから認めてもらいたい。これはどうしようもなくすれ違っている。本質的には基地が民間のぎりぎりに存在することなのだ。十分離れた場所で訓練する分にはたとえ事故が起きても大概問題にはならないのである。結局沖縄の狭い中に米軍基地がある以上どうにもならないことなのだ。沖縄が日米同盟の「犠牲になっている」という感覚をなくさなければ解決しないだろう。そのためには沖縄の米軍基地を面積で半減くらいはしないと駄目だと思う。東アジアに必要だと言うなら九州なり中部なり四国に移転でもいいだろう。そうでないならグアムに移してもいいだろう。沖縄の基地を日本の沖縄以外の都道府県に移動するというと大概どこも反発するけど、相模大野で戦闘機の爆音をここ20年聞いてきた経験を言うなら、それほどひどくはないといえるよ。