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「2001年宇宙の旅」のストーリーを簡単に説明

映画

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歴史的名作SF映画「2001年宇宙の旅」だが、さっぱりわけがわからないという声が昔から多い。簡単に説明すると。

 

人類の祖先がまだ類人猿だった頃、彼らは餌を満足に取れず、強大な肉食獣に脅かされていた。ある日突然黒い物体「モノリス」が現れ、それに触れた猿はなにかが変化した。その辺に転がる骨を手に持ち、振るうことで物体を破壊できることに気付く。彼らはこれを使用して対立する群れと戦い、獣を狩る。「モノリス」に触れたことで知性の発達が促され、道具を使うことを覚えたのだ。つまり、モノリスによって人類が知的進化を果たし、地球の覇者になること、戦争の絶えない歴史になることを説明している。

 

時間は一挙に進んで宇宙開発時代。ヘイウッド・フロイド博士は月に呼び出される。月の地下に異常な磁力を発するものが埋まっていることがわかり、発掘されたのだ。それははるか昔地球に置かれた「モノリス」と同じ物体であった。なにしろどう見ても人工物の「モノリス」が発見されたので、異星文明のものであることはあきらかである。アメリカ政府はソ連には隠してこれを調査する。フロイド博士一行が「モノリス」に触れた時、強力な電磁波が「モノリス」から発せられる。その電磁波は木星を指していた。

 

木星になにがあるのか調査するため、ディスカバリー号が出発する。ただし、異星文明とのファーストコンタクトという重要事項なため、本当の目的はディスカバリー号のクルー、ボーマンとプールにも隠されている。なお、ディスカバリー号にはこの2人の他に異星文明調査のための科学者が複数搭乗しているが、冷凍睡眠カプセルの中で寝ている。ディスカバリー号に搭載されたコンピューターHAL9000だけは本当の目的を知っていたが、本質的に嘘をつけないAIである彼は、クルーに秘密を明かしてはいけないという最優先命令を課せられたことで、人間で言う統合失調症に似た状態に陥り、プールを殺害、冷凍睡眠装置の機能を停止させ、科学者も殺害。ボーマンも殺そうとするが、結局自分が機能停止させられる。

 

目的の木星付近に到着したボーマンは、そこに出現したスターゲートに吸い込まれる。このシーンはほんとうにわけがわからないが、太陽系から遠く離れた場所まで一気に飛ばされる描写であるらしい。恒星の爆発らしき映像や、地球とはことなる惑星などがめまぐるしく移り変わり、ボーマンが立っていたのは映画のセットのような豪華な部屋だった。

 

あの部屋は地球人を住まわせるために異星人が「地球のTV電波などを見て」作り出したものらしい。あそこでボーマンが食事をする男性を見ると、その男性が年をとったボーマンであり、さらに彼が振り返るとさらに年老いて死にかけたボーマンが寝ているという一連のシーケンスは、キューブリックが映像的に時間の経過を表現したもので、じっさいの体験としてはボーマンはあの部屋で提供される衣食住の中、年老いて死ぬまでの一生を過ごしたらしい。

 

ボーマンが人間としての一生を過ごしたあと、彼の精神は進化した精神生命体「スターチャイルド」として再生される。

 

クラークの小説版によれば、モノリスを送った生命体は物質的な進化の果てに、不滅の精神生命体となっており、知性こそが宇宙で唯一重要なものという思想を持っている。そのため遠い昔地球に知的進化を促すモノリスを起き、宇宙に出られる段階まで進化したら次の段階に進めるように月に「ここまで来た」ことを知らせるためのもう一つのモノリスを置いていた。そしてそれを辿ってきたボーマンを「精神生命体」に昇華させたというのが、あの映画の説明ということになる。

 

まあ、よく言われるように、キューブリックとクラークはそれぞれあれを自分なりに解釈しながら映画と小説を作ってるので、キューブリックとしてはまた違う考えがあったかもしれない。キューブリックの映画からは、モノリスを置いた存在はもっと人間の頭で理解できない神的存在っぽいイメージもあるし。