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ネーム作成ツール「まんがスケッチ」を作りました

プログラミング 漫画

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ワコムタブレット必須。Windows Vista以降。64bit版しか配布してません

とりあえず簡単な紹介と使い方はGitHubのWikiに。そっちでダウンロードも可能です。

 

そもそもネームというのは、マンガを描く上でコマ割りや台詞を決めるために作成する「下描きの下描き」みたいなものです。「絵コンテ」と呼ぶ人もいます。これはアナログ制作であれば、まあ適当なレポート用紙やノートなんかにざーっと描いていく感じで作成します。フルデジタルならComicStudioCLIP STUDIO PAINT EXでいきなりネームを描くことも可能です。しかしこれらのマンガ制作ソフトは多機能で、仕上げのための機能が豊富なのですが、頭に浮かんだ構図や台詞を手早く綴っていく作業には非常に向かないのです。

一コマ絵を描いて台詞を打ち、次のコマを、あちょっと前のコマ修正…なんてやってると、まず鉛筆ツールツールパレットから選択し、ささっと絵を描いて、テキストツールに切り替え文字を入力、また鉛筆ツールに切り替えて続きの絵を描こうとしても描けない。なぜなら先ほど入力したテキストレイヤーが選択されているから。なのでレイヤーパレットでネームレイヤーを選び直してまた描いて、またテキストを…

 

大変うんざりします。

 

また、基本的にページ単位で編集するため、前後のページを確認しながら話を組み立てるのが難しい。ページ切替時ファイルの保存と読み込みがかかるので待ち時間がかかるなど、紙に描くのに比べ非常にもたもたした作業になってしまいます。

じゃあネームだけは紙でやればいいんじゃないかと思うでしょう。それやってる人は大変多い。でも僕は文字書くの苦手なんです。そもそも漢字思い出せない率が高い。なので昔からテキスト入力はパソコンに任せたい派。なので20世紀末から21世紀初頭、Classic Mac時代にもこういうの作りかけたりしてる…

 

なのでネーム専用の軽快な作業ができるアプリが欲しかったのです。まんがスケッチは、設定したページ数に合わせて見開きで用紙を作成し、必要なだけ並べます。どこのページにもスクロールするだけで移動でき、そのままタブレットペンで書き込めます。ページ上でCtrl+クリックすればその場にテキストが入力でき、入力後はなんのアクションもなしにそのまま絵を描けます。縮小しても拡大してもそのまま絵を描いてテキストを打ち込めます。マンガの台詞はほとんど縦書きで、数字や「!!」みたいなのはほとんど縦中横ですので、半角英数記号は問答無用で日本語一文字の幅に圧縮して縦中横表示します。枠線ツールはおろか、直線ツールすらありませんが、ネームならフリーハンドの鉛筆で線引けばいいじゃないですか。

あくまでネームと言う、「下描きの下描き」を作成するツールなので、描画的なクオリティは二の次です。いまどきのお絵かきツールなら普通備えてるようなペンストロークのぶれを自然に補正する機能もありません。ただ、線を引いてあまり違和感を感じないような、紙に鉛筆で描いてるような感触を出すことにはこだわりました。

 

実際のところ、僕は職業プログラマではありませんし、こういうアプリの「あるべきクオリティ」を実現するほどの腕はありません。なのでこれは「こういうアプリが欲しいんだ」という発表であり、プロトタイプであると考えていただけると幸いです。もちろん誰も作ってくれないから僕が自分用に作って使ってるんですけどね。

 

ネーム専用アプリなら、「ネームスケッチ」とすればいいんじゃないかと思ったのですが、そもそも「ネーム」って漫画家以外にはあんまし意味がわかんないんじゃないかと思って「まんがスケッチ」にしました。略して「ネスケ」と「まんスケ」。「ネスケだとかつてのブラウザ超大手企業ネットスケープと混同するという理由もあります。だからしょうがないのです。けっして「まん」が「スケる」っていいよなあとか思ったわけではありません。