深夜TVクロージング天気予報と犬神サーカス団

チャンネルは覚えていない。深夜TVで音楽PVを流しながらテロップで「明日の天気」を流す番組があった。確か一週間、あるいは一ヶ月くらいあったかもしてない。同じPVを流し続けたと思う。 漫画家という自由業の僕は、夜型生活を享受してたので、深夜から朝方…

悪役令嬢婚約破棄もので嫌な作品傾向

「小説家になろう」などのWeb小説サイトで一時期流行した「悪役令嬢もの」がある。基本プロットは以下のような感じ。 乙女ゲームの世界の悪役令嬢が主人公。なお、この場合の「乙女ゲーム」とは、女性主人公が高貴でイケメンな男性達と真実の愛を育んでハッ…

ダーウィン進化論と日本独自の進化論

ダーウィン(とウォレス)の進化論は、遺伝子の発見以前のものなのだが、そのアイデアは驚くほど有効だ。それは非常にシンプルな考え方に基づく。 生物は自分より多くの子を作る。 子は親に似ているが僅かな変化がある。 生存環境において親より優れた個体は…

無印良品はかつて無駄を省いた安さを追求したブランドだった。

もともと無印良品というのは、西友のプライベートブランド開発企画からはじまって、ノーブランドを和訳した「無印」をそのブランドに採用したものだ。デザインやパッケージに気を使わず、その分値段を安くが合言葉で、今でも使用されているベージュのラベル…

倭国と邪馬台国と大和と

古代中国の文献で日本のことは「倭」という字が当てられている。発音的には「わ」なのだが、これは基本的に中国側から日本を呼称するものであって、日本人は自分たちもしくは自分たちの国を「わ」とは呼んでいなかったであろう。「倭」の由来は不明で、漢字…

MTVとCNNがやってきた時代。庶民が「外国」に触れた1980年代

1970年代まで、普通の日本人にとって外国は異世界だった。少なくとも1964年生まれの僕にとっては、外国というのはどこか彼方の、断絶した世界だった。いやもちろん当時も、もっと前の戦前も貿易で戦争を起こすほどに重要だったのだから、海外との交流はずー…

マーフィーの法則と進化論

マーフィーの法則とは、「なんであれ悪くなる可能性のあるものは必ず悪くなる」「トーストを落としたときに、バターを塗った面が下になる確率は絨毯の値段に比例する」といった、ペシミスティックな法則である。もちろん根拠はないが、なんとなく聞いた人が…

ヨーロッパ風異世界後宮物を読んでも畳の和室が頭に浮かんでしまう

「小説家になろう」などのサイトで発表されている作品で、中世~近世ヨーロッパ風の異世界での後宮が舞台となっているものがいくつかある。たとえば ncode.syosetu.com ncode.syosetu.com といった作品である。この二作品はたいそう面白いのでオススメだ。そ…

氏、姓、苗字の謎

現代日本において、氏、姓、苗字は基本的に同じで、家名を表すものとなっているが、明治以前はこれらは別のものだった。このへん現代感覚ではすごーくわかりにくい。それはもうとんでもなくややこしい。 「氏」はもともと祖先を同じくする集団の名乗りであっ…

【ネタバレ】シン・ゴジラ感想 名状しがたきゴジラ

ネタバレ感想なので空白を開けます。 シン・ゴジラのすごいところといえば、緻密な政府や自衛隊の描写だとか。みんな大好き無人在来線爆弾だとかいろいろあると思うけど。ゴジラとして、いや、地球の生物として完全にはみ出してしまったゴジラそのものの描写…

CG以前に特撮の瑕疵が見えなかった唯一の作品は2001年宇宙の旅だと思う

映画の歴史において、極初期にジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」があったように、映画において特撮は重要な要素だと思う。そして、それはどうやってもチャチに見えてしまう事との格闘だった。 ミニチュアセットはどうしても小さく見える。カメラを寄せて…

霊的装置としての靖国神社

僕はサヨクを自称しているので靖国神社は基本的に嫌いだ。そもそも神なる超自然的存在をまるっと信じていないので、国のために死んだ人間が神になるという設定自体全く納得できない。そんな僕が靖国にいったのは大学卒業時。武道館で行われた卒業式に田舎の…

収入と肉と野菜とトンデモ

昭和時代のマンガで貧乏を描くと、まあおかずがメザシとかそういう描写だったわけだが、まあさすがにメザシ一本しか食えない家庭はそんなに多くなかったと思う。ただ、当時は肉は結構高いもので、魚と肉で言ったら日常は魚、肉が食える機会は少なかった。貿…

公式マスコットの存在するプログラム言語 3種類のマスコットをざっくり解説

ちょっと前にプログラミング言語解説記事がはてな界隈で突発的に流行っていたが、そういうの詳しくないので、マスコットについて書いてみたい。 といっても、公式マスコットが存在する言語、僕3つしか知らないんだよね。 1. Java マスコット:Duke 実はこの…

XAMLとかの、「UIはXMLで記述」ってのが苦手

UIをXMLでって、どこが始めたんだろう。MozillaのXULあたり? というか、そもそもHTMLでForm記述するとこからなのか… WindowsフォームアプリケーションだとXAMLとかないじゃん。デザイナーでパーツ並べてイベントハンドラにコード書いてみたいな感じで。WPF…

Lisa, OpenDoc, BTRON。書類指向の夢

LisaとMacがパソコンの画面に「デスクトップメタファー」を導入し、それが以後のGUIの手本になった。これは要するに、コンピューターで行う作業をそれまで紙とペンで行われていた卓上作業に還元する試みである。人が机に向かって行う作業は一般的に手紙を書…

この時期HTTPSとHTTP/2への移行はセットだよなあ

HTTP/2というのはHTTPプロトコルバージョン2の事である。スペースダンディは宇宙のダンディであるというのと同じくらいわかりやすい解説である。 冗談はさておいて、今までのHTTPが、HTMLやら画像やらCSSやらスクリプトやら、Webページに含まれる要素を一個…

バックスラッシュと円記号の悲劇

Windowsのパス表示を見てみよう。Explorerでは コマンドプロンプトでは というようにパスの区切りは「¥」で表示される。これ、おかしいと思わないだろうか。なぜ円記号なのだ。通貨の円に、なにかを切り分ける意味があるわけでもないし、見た目、文字の形が…

太田純さんの日本語Rogueオリジナル版をやりたい

Rogueというゲームを知ってるだろうか。1980年にBSD UNIX上で開発された最初期のコンピューターロールプレイングゲームである。cursesというテキスト画面制御ライブラリを使い、主人公の移動がHJKLキーで左、下、上、右、viテキストエディタと同じである。な…

ミームと宗教。そしてちょっとだけコンピューター

人類は脳を発達させ、言語を発達させ、抽象概念を発明し、文字を発明して記録を残せるようになった。遺伝子的、肉体的に我々ホモ・サピエンスは10万年前とほとんど変わらないはずなのに、生活や文化がまるで違う。これはまぎれもなく進化論的現象であり、こ…

MacOS Xの誕生はわりとゴタゴタしていた。

Appleは、初代Macintosh以来のOSを、極力互換性を損ねないように拡張していた。擬似マルチタスクの導入、仮想記憶のサポートと32ビットアドレスへの対応。このへんはDOSや初期のWindowsに比べても先進的でスマートだったと思う。しかし、Win32アプリがプリエ…

タバコのCMは総じてかっこよかったが、たまに…

タバコのCMが禁止される以前、タバコ会社はなかなかカッコイイCMをよく流していた。まああれは確かに「タバコ=カッコイイ」のイメージが出来てしまうと思うので、世界的に喫煙が排除される時代に禁止されていったのはしょうがないと思う。 中でもフィリップ…

角丸長方形はどこにでもある!

Folklore.org: Round Rects Are Everywhere! アンディ・ハーツフェルドの記事の翻訳。Macintosh開発当時の興味深い話です。 角丸長方形はどこにでもある!著者:アンディ・ハーツフェルド時期:1981年登場人物:スティーブ・ジョブズ、ビル・アトキンソン ビ…

Radikoolで無劣化録音

インターネットラジオ Radikoの番組を録音するソフトとして、現在も開発が続けられている無料のソフトがRadikoolだ。以前Radikaというもう一つのソフトがあって、そっちが好きだったのだけど、残念ながら開発が中断してしまっており、使い続けるのがいろいろ…

センサーシフトをしゃぶりつくすPENTAXは面白すぎる

カメラの手ブレ防止機能には、大きく分けてレンズを動かす方式と、イメージセンサーを動かす方式があります。後者の利点はボディ内で手ぶれ補正できるので、レンズの方に複雑な補正機構を入れなくても良いこと。レンズ交換式カメラなら、古い時代のレンズで…

昔のMacintoshの仕組み3 意外と原始的なイベントドリブンとマルチタスク化

GUIな環境では基本的に上から下への手続き、バッチ処理的なプログラムではなく、マウスクリックやウィンドウの表示、サイズ変更といった各種イベントに従って動作を記述する「イベントドリブン」というプログラミング手法が必要になる。当然初期のMacもイベ…

昔のMacintoshの仕組み2 リソースとファイルタイプ

一般的なコンピューターのファイルと言うものは、ファイル名で検索される単一データの塊である。「ファイル」の「中身」は当然一つであった。"readme.txt"というファイルはテキストファイルであり、その中身はユーザーに読んでもらうためのテキストであるの…

昔のMacintosh仕組み1 メモリ管理

ちょっと今日から何回か、昔のMacのプログラミングとかOSの構造とかについて話していきたいと思う。初期のMacのUIはいまのパソコンの殆どに影響与えてるし、ぱっと見いまのWindowsやLinuxのGUIと変わらないけど、そこには昔ならではの違いとかいろいろあるの…

西崎義展という人

「宇宙戦艦ヤマト」は松本零士監督作品であり、ヤマト以降流行した一連の「松本アニメ」のはしりと思われているきらいがあるが、キャプテンハーロックや銀河鉄道999といった「松本零士作品」とはやはり趣が異なる。それは結局のところ稀代の山師、西崎義展プ…

宇宙戦艦ヤマト2199のすごい所と残念なところ

宇宙戦艦ヤマト2199は、初代宇宙戦艦ヤマトのリメイクアニメなのだが、1974年放送の初代にはなかった展開を多く含んでいる。それらのいくつかは、初代の企画段階でやるはずだったプロットを拾い上げたものだったりする。ヤマト艦内での反乱や、デスラーの暗…

宇宙戦艦ヤマト(旧&2199)における科学力、真田さんの異常性

そもそも宇宙戦艦ヤマトという作品は無理がある。いくら異星の技術を取り入れ、人類最後の力を結集したとは言え、たった一隻の戦艦で宇宙に覇を唱える軍事国家の支配する宙域を踏破し、成り行きというか必然というか、旧作では敵国を滅ぼすほどの戦果を上げ…

PETボトル普及以前のだるまボトル

現在のコンビニの冷蔵ケースにはPETボトル飲料が大量に陳列されているが、実は500ml以下のPETボトル飲料は長い間業界の自主規制で作られなかった。 食品衛生法の改正で清涼飲料の容器にPETボトルが使用可能になったのは1982年である。ところが当初PETボトル…

「2001年宇宙の旅」のストーリーを簡単に説明

www.youtube.com 歴史的名作SF映画「2001年宇宙の旅」だが、さっぱりわけがわからないという声が昔から多い。簡単に説明すると。 人類の祖先がまだ類人猿だった頃、彼らは餌を満足に取れず、強大な肉食獣に脅かされていた。ある日突然黒い物体「モノリス」が…

高橋研「懐かしの4号線」の謎

www.youtube.com 昭和54年、この曲が岩手のラジオで連日かかっていたことがあった。全国的にはそれほどヒットした曲ではないと思う。「懐かしの4号線」は岩手出身のシンガーソングライター、高橋研のデビュー曲である。 4号線はもちろん国道4号線。東京か…

ネーム作成ツール「まんがスケッチ」を作りました

ワコムタブレット必須。Windows Vista以降。64bit版しか配布してません。 とりあえず簡単な紹介と使い方はGitHubのWikiに。そっちでダウンロードも可能です。 そもそもネームというのは、マンガを描く上でコマ割りや台詞を決めるために作成する「下描きの下…

4K,8Kテレビの時代が地方テレビ局を終わらせる可能性

現在電気屋にいけば4Kテレビを大々的に展示して売り込みをかけている。しかし4K放送は現在のところCSのスカパーのみ。今年BSでも放送が始まる予定だが、地上波での放送予定はない。地上波はもともと帯域が厳しく、現在のHDTV放送も1080iとはいっても横方向の…

パソコンがプログラミングなしでは何も出来なかった時代

MZ-80やPC-8001が登場してマイコンブームが巻き起こった1980年頃、市販の実用ソフトは皆無だった。当時パソコンに触れた少年たちは、そのほとんどがマイコン雑誌に掲載されたゲームなどのプログラムリストを打ち込み、実行して楽しんだ。 そして、なにしろプ…

MSXが終わらないIF物小説を誰か書かないか

1990年に発表されたMSXturboRはひどく挑戦的で、しかしダメなマシンだった。CPUが衝撃的にすごくなったのに、VDPがMSX2+のまま。おかげで高速CPUにもウェイトが入りまくる有様。というかすでに90年という時期にはIBMPC互換機を除く独自アーキテクチャのパソ…

「小説家になろう」で見かける転移物と転生物

yomou.syosetu.com 「小説家になろう」投稿作品で人気のジャンルがファンタジー世界への異世界転移、転生物だ。まあこういうジャンルの物語というのは昔から存在していて、人気もあるので特に不思議ではないのだけど、読者がすぐに作者になれるWeb小説サイト…

帝国と王国のあいまいさ

帝国と王国の違いはなんだろうか。 現代的な、漠然としたイメージとしては、帝国のほうが王国よりも格上で、好戦的で、侵略膨張主義的というのはあるだろう。「帝国主義」といえば他国をどんどん侵略して支配地域を広げるイメージだし。 ところで、漢字の「…

ファンタジー作品における冒険者ギルドとは一体なんだろう

前回の記事で「小説家になろう」で面白かった作品を並べてみたが、その多くが魔物とかがいて魔法とかがあるファンタジー小説で、転生や転移した主人公が活躍する舞台として「冒険者ギルド」というものが設定されている。こういう作品における「冒険者ギルド…

メモ:「小説家になろう」で面白かった作品

「小説家になろう」に投稿されている小説を、ランキングなどを頼りに読んでみて、個人的に気に入った作品を備忘録的に並べておく 現在の段階で完結作品(本編完結後外伝等が続いている作品も含む) ncode.syosetu.com 冒険者ギルドとかある系のファンタジー…

アーケードゲームはアーケード商店街のゲームではない

コインを入れて遊ぶような業務用ゲーム機を一般に「アーケードゲーム」と言うが、この呼び方、なんか不思議に感じたことはないだろうか。 「アーケード」というのは、アーチなどで覆われた通路で、一般に商店街などに見られる。というか、日本だと商店街の通…

ゲーセン黄金時代を築いたテーブル筐体

ビデオゲームが出現する前、「エレメカ」と呼ばれる機械式遊具を置いていたのは主にデパートの屋上遊園地や観光地のホテルのような場所だった。PONGとかブロック崩しといったゲームもそういう場所に置かれることになる。僕の記憶では、1970年代初期に、観光…

ハッカソン、八ヶ村

ハッカソン - Wikipedia ハッカソンってのは要するに「ハック」+「マラソン」で、短期間のイベントでガーッとプログラム組んだりして競い合うものなんだけど。なんかこの単語見聞きするたびに中世日本の農村風景みたいなものが頭に浮かぶ。そう、「八ヶ村」…

MSX用クロス開発のすすめ(z88dk)

今の時代MSX用にプログラムを開発する際、実機もしくはエミュレータ上でアセンブラやコンパイラを使うのは苦痛でしかない。コマンドラインのエディタ。K&R時代のコンパイラと付き合って、当時のままの重く、メモリも足りない環境で開発するのはあまりよい方…

V9990はMSX1だけじゃなくMSX2,2+との互換性もいろいろ欠けてるような気が

http://www.msxarchive.nl/pub/msx/docs/datasheets/v9990.pdf これざっと読んでみると、V9990は8×8ドットのタイルを並べて画面を作るP1,P2モード(パターンモード)と、ビットマップで画面を作るB1~B6モード(ビットマップモード)があって、前者はタイル…

MSX3で使われるはずだったV9990

MSX というパソコンを特徴づけるのは、ゲーム制作がしやすいVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)を搭載していた事だろう。画面上で背景を消さずにキャラクター(スプライト)を表示し、キャラクター同士の衝突も自動で検出できる。MSX1に採用されたのはTI社…

ドリンク剤と精力剤の曖昧な境界

ドリンク剤というのは、「ファイトー!いっぱあ~つ!!」で有名な「リポビタンD」に代表されるアレだ。主に疲労回復効果を狙った液体ビタミン剤と言っていいだろう。なお、あのCMで必ず山登りとかした『後で』飲んでるのは、あくまで疲労してしまった後の回…

コンピューターリテラシーは夢物語じゃないか

コンピューターリテラシーとはなんだろうか。「リテラシー」というのはもともと「読み書きできること、その技能」という程度の意味だ。ある分野で「リテラシー」というと使いこなせる、十分な知識がある、というような感じだろうか。 そのうえで「コンピュタ…